2012年2月21日火曜日

「世界の言語入門」 - 黒田龍之助

以前から言語に興味があり、言語の習得や、「言語」という概念自体についても深く関心を持っていました。しかし、主要な言語の存在を知っているだけで、関心をより深めていく機会をなかなか持つことができていませんでした。



本書では、言語学を専門とする筆者により世界の言語から90言語が選ばれ、そのそれぞれについて短めのエッセイがまとめられています。

英語、フランス語、スペイン語などといった主要な言語はもちろんのこと、話者数や学習者数の少ない言語についてもエッセイがまとめられており、筆者自身がトピックとなる言語について持っているエピソードなどを手がかりに、断片的なものではあるものの、それぞれの言語について知識や「イメージ」を得ることができます。


これらのエッセイは先に述べたように、断片的な内容がまとめられているだけのものだと見ることができますが、一方で言語同士の関連性、類似性などによりそれぞれ相補的なものとして読んでいくことも可能です。さらに、ひとりの筆者によって全ての言語についてまとめられているため、それぞれのエピソードなどの連環を本書の中に見ることができます。


このような本書を読み、学習者数の多い言語と話者数の多い言語は違うのだということ、また日本では学習することが困難な言語も数多くあることなどを理解することができました。



また、筆者は本書の中で「最近の言語学者は、個別言語をたくさん勉強しない。言語学習は2つ3つでよしとして、あとは理論の追求に時間をかける。でもそれでいいのかなあ。わたしにはやっぱり、具体的な言語を学ぶところから、言語学は始まる気がするのだ」(pp.5-6.)と述べています。


この引用部分から、筆者が言語習得を重要視していることを理解することができますが、現時点では「言語学」とまでは言わなくても、言語習得を努力することにより、さらに言語について理解や関心を深めていきたいと思いました。



読後、言語についての興味がさらにふくらんだ1冊でした。

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